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Home > LOOK at me! > *会うと心も軽くなる美容師になりたい by 加藤 梨乃

更新: 2025.01.19

Writer. 柴田 皓平

*会うと心も軽くなる美容師になりたい by 加藤 梨乃

Guest

加藤 梨乃 Rino Kato

Guest

山崎 大悟 Daigo Yamazaki

今回の「LOOK at me!」は、ONE店 加藤 梨乃さんと銀座中央通り店 山崎 大悟さんのお二人の対談です。

お二人は加藤さんが入社当時同じ店舗で働いていたそうで、スタイリストとなり色々と聞いてみたいことがあるそうです。

関わった人全てを笑顔にする山崎さんのポジティブなパワーと

そんな山崎さんから親しみを込めて『カトパン』と呼ばれる加藤さんの持つ柔らかなオーラが合わさり、終始和やかで笑いの絶えない対談となりました。

ぜひ最後までご覧ください!


大悟さん、今日はよろしくお願いします!

こちらこそよろしくお願いします!
カトパンは最初うちの店舗に配属になって2年目まで働いていたんだよね?

はい!
2年目の秋ぐらいです。

確か人事異動の時期でカトパンがちょうど僕の仕事をサブで取りに来てくれてた時だよね。

そうです。
その当時、5年前の私の印象ってどうでしたか?

実はカトパン異動して欲しくないなぁって思ってたんだよね。(笑)
仕事をすごく取りに来てくれてたから。
でもなんか仕事の転換期ってあるじゃない?
2年目くらいになってちょっとずつ出来ることが増えてきて、
なんかあんまり怒られなくなってきた時期って出てくる。

そうだったんですか!
確かにそのくらいの時期でした。

スムーズに仕事にうまく入れる、流れに入れるようになってくる時ってあるじゃない?
ちょうどその時だったと思うんだよね。
ちょっと助走をつけた段階で異動になったと思うんだよ。
それは良かったかなって。

で、カトパン自身のイメージとしてはクールな印象があるじゃない?
笑うと可愛い感じなんだけど黙ってるとなんか怒ってるのかな?
大丈夫かな?
みたいな感じの雰囲気が(笑)

やっぱり緊張してるのか何なのか分からなかったんだけど、なんかこうそれを解いていくと面白いなって感じがあったんだよね。それがカトパンの最初の印象かな。

ありがとうございます。(笑)

それで、青山店に異動して。
あれは良いタイミングで行ったんじゃない?

そうですね。
最初から向こうでも結構仕事を任せてもらえたので。

そうだよね。
なんとなく異動してくる子って最初からちょっと良い印象を持たれやすいから。
ちゃんと今までやってきた事があれば自信を持って仕事出来るよね。

確かにそうかもしれないです。

カトパンの印象で強く残ってるのは、とにかく僕のタイミングに合わせて仕事してくれていたなって気がする。
きっと計算して僕のカットのスピードに合わせて仕事していたと思うんだけど、それってアシスタントの一番のファインプレーだと思うんだよね。
お客様との空気を読むとかタイミングを合わせるとか。めちゃくちゃありがたいよね。

それはめっちゃ意識してました。
その当時の大悟さんのメインアシスタントの先輩からも色々と教わったりもしながら。

そういえばカトパンってうちのヘアショーのアシスタントによく行ってるじゃない?

はい。ほとんど、私行ってますね!

そういう場面でもタイミングだったり気遣いだったりっていうのが活きていると思うよ。
毎回1から教えなくてもスッと何かをやってくれる、一言で言うなら『目端が利く子』っていうのがカトパンの印象だね。

すごく嬉しいです!

大悟さんの得意なスタイルとか自分の個性を見つけたきっかけって何ですか?

実はこれっていう得意なスタイルってないんだよね。(笑)
そもそもヘアスタイルってお客様と一緒に作っていくものだと思ってて。
僕のお客様の8〜9割の方が自分でブローもしないしアイロンも使わないって方ばかりで、
僕はハンドブローでキマるカットっていうのをずっと意識して作っているかな。
だから『ナチュラルなんだけど何かキマってる』っていうスタイルが得意っていうのとちょっと違うかもしれないけれど目指してるスタイルになるのかな。

あと僕はレイヤーカットがものすごく流行った時代に美容師になったからレイヤーカットが好きなんだよね。
だからレイヤーの入れ方とかを考えるのが好きかも。
色んなところにレイヤーを入れたいから切りっぱなしのカットとかは少しつまらなく感じちゃうかな。不完全燃焼みたいな。(笑)

すごい!

逆にカトパンはどう?

実はまだ迷子で、、、探している感じです。

カトパンはどんなお客様が多いの?

その時期や流行もあると思うんですけど、今はボブにする方かロングでレイヤーを入れたいって方が多い気がします。
男性だといつも同じ髪型が良いって方が多いです。

男性の方があまり冒険しない人が多いかもね。

今インスタとかを見てもみんなちゃんと得意なものを打ち出しているじゃないですか?
若い美容師さんたちは特に。

今はもうみんな特化型だよね。

そういうのがあった方が良いって先輩に言われたりもするんですけど、
どれも好きなのでどうしようって思っちゃって。

いや、どれも好きで良いんじゃない?
その人がやっぱり最終的に輝くものを作るのがカトパンの一番の得意分野ってことじゃないかな。
ショートとかボブとかスタイルで固定するんじゃなくてサロンワークはお客様とのセッションなわけじゃない?
『お客様と一緒に作り上げていくスタイルを得意としています』っていうのがカトパンのスタイルになると思うし、そっちの方が濃い気がする。
そのためにそれを実現出来るうちの技術力だったり、お客様と話してじゃあこういうのはどう?
って言える提案力も大事だよね。
そうやってお客様の願いを叶えましょうっていうカトパンで良いんじゃない?

なるほど。
ありがとうございます!

次の質問なんですけど、20代半ばから後半の頃、仕事以外にどんなことをしていましたか?

ちょうどその頃って僕が銀座に来る前に原宿で働いていて、スタイリストからシニアスタイリストになるかならないかくらいの時だったかな。
その時代ってまずWEBが無かったんだよね。
だからまずメディアに出ようと思ったら雑誌社に行ってライターさんに認めてもらわないといけなかったの。

あ、載せてもらうためにですか?

そう!
だから撮影してそのフォトブックを持って雑誌社を回ってたの。
今はたぶんそういうのってやってる人いないかもしれないんだけど
僕らの時はそれやらないと仕事をもらえなかったんだよね。

後は本当に遊びに行ってた。(笑)

そうなんですか!(笑)

僕はずっと芸能人の髪を切りたかったのよ。
そのために何をしたら良いかってなったら芸能人の友達と仲良くなれば良いわけじゃない?

確かにそうですね。

だからその人と繋がってる人と繋がりに行こうって。
色んな人と会うたびに芸能人の髪を切りたいって喋ってたんだ。
そうしたら何人かから紹介してもらえて。
最初はモデルさんから始まって、そのモデルさんが仲の良いイケメンの男の子を紹介してくれて。その男の子が芸能人のパイプをめっちゃ持ってたのよ。
その彼に気に入ってもらえてたくさん紹介してもらえるようになって。

だから大悟さん芸能人のお客様が多いんですね!

そう。
初めて切る時とかは緊張もするんだけど楽しくて楽しくて。
でも自分が切った髪型が世に出るわけじゃない?
その人が出てるドラマとか見てると髪ばっかり見ちゃって内容が入ってこないのよ。(笑)

一同(笑)

でも最終的にはそういうのをやりたくて遊び回ってたかもしれない。

色んな人に出会いに行ってたんですね。
私も家の近所に立ち飲み屋さんがあって去年の春くらいから週1くらいで通ってます。

おお、良いじゃん!

そこから5、6人くらいお客様になってくださって。

すごいね!

他の色んなお店にも行ってみようと思います。

うん、行った方が良いよ!
やっぱりSNSとかのデジタルよりもアナログな出会い方の方が強いよね。

色んな所に顔を出して、なんか前にも見た子だなって思われるようになった方が良いかなって。

うん絶対そうした方が良いよ!
で、その度に夢を伝えた方が良い。
さっきの僕の芸能人をカットしたいって話じゃないけど、こうなりたいっていうのを。
今推し活ってあるじゃない?

はい。

みんな誰かを推したいわけじゃん。
僕たちはお客様の推しにならないといけないんだよね。
それで、推される人ってのは何かしら夢とか目標とかを必ず人に喋って伝えているんだと思う。
特に若い時は推してもらって育ててもらってっていうのが大事だと思うよ。
ちなみに何かこうなりたいっていう目標とかってあるの?

まずサロンワークだったらめちゃくちゃ普通ですけど売り上げを上げたいし、ランクアップももちろんしたいですし。
あと、なんか色んな所で知られている人になりたいです。
別にめちゃくちゃ注目されたいとかじゃなくて、社内でもお客様でも、もっと言うと担当していないお客様からも。
なんかよく思い出される人になりたい。

あーカトパンねー!って?

そうです。
名前聞いたらすぐわかる人になりたいです。

もう名刺『カトパン』に変えたら?(笑)

一同(爆笑)

でもそういうアナログな人との繋がり方って良いよね。
絶対SNSとかでバズるより人数は少ないかもしれないけど濃いもん。
そうやってどんどん濃い人の集まる所に行けるようになるともっと面白いんじゃない?

はい!
頑張ります!

ちなみに大悟さんが自分のロールモデルにしている人や影響を受けた人っていますか?

ロールモデルかぁ…..
多分僕の場合たくさん居すぎるかも。
例えばレイヤーカットは福井さん、グラデーションカットは山内さんの手つきが好きで真似してるけど。

そうなんですね!

そんな感じでポイントポイントで好きなロールモデルが居すぎて、この人って1人に絞れないかもしれない。
後輩を見てもこの子はここが好きだなとか、この子はこういう所良いなとかがありすぎて逆にロールモデルが居ないかもね。
でもただ僕いつも朝YouTubeをよく聴きながらお店に来るんだけどたまたまスティーブジョブズの動画で、あの人が言ってたのが家族の時間をもっと大事にすれば良かったって話をしてて。
それは本当たまたま自分に入ってきた言葉なんだけど1回巻き戻してもう一回観て、ああこんな人でもそう思うんだなってなって本当に家族の時間を大事にしなきゃなって思ったかな。

だから今の自分への影響はすごく大きいかもしれない。
家族の時間をすごく取ってるし、仕事と家庭っていうのをすごくはっきり分けているかな。

なるほど。
すごく大事ですね!

カトパンは誰かロールモデルにしている人っているの?

実は私もこの人って人はいないかもしれないです。

誰って当てはめるのは難しいよね。(笑)

ですね。(笑)

今は情報が過多だよね。

さっき大悟さんが話していたみたいにこの人のここが良いなっていうのはありますけど。

だよね。
でもこの人の生き方全部そのまま真似したい!
とはならないよね。
やっぱり情報がたくさんあるし色んな人を見れるしね。

ちなみに私は大悟さんのいつもフラットで波がないのが凄いと思ってます!
なんかちょっとハイみたいな。(笑)

一同(爆笑)

いつも明るいこのテンションのままの印象です。(笑)

あー確かにそうかも!(笑)

なんかちょっとテンション低いなって日とかあんま無いですよね?

いや、あるらしいよ!
お店の事とか色々考え事してる時はあんま喋って無いらしい。(笑)

そうなんですか!
そのイメージは無かったです。

そもそも僕はお客様をカットしている時とか基本自分は喋らず聞く側だからね。
そこは芸人のさんまさんとか有吉さんとかを真似しているかも。
あの2人って実はそんなに喋ってないのよ。

あー!
確かにそうかも!

とにかくお客様に気持ちよく喋ってもらうのを常に心がけてる。

なんか大悟さんって声も通るしいつもニコニコしてるし雰囲気でめっちゃ喋ってるイメージですけどよく考えてみたらそうかもしれないです。(笑)

そうなのよ。
だから僕の接客のロールモデルはさんまさんと有吉さんかも。

面白いです!

最後の質問なんですけど大悟さんの今後やりたいことを聞いても良いですか?

これはこの前アートディレクターになった時にみんなに話したんだけど、
僕はサロンワークが本当に好きだから、サロンワーカーとして売り上げがPEEK-A-BOOで1番になりたいかな。とにかく1番になってみたくて。

すごい!

もちろん売り上げだけが全てじゃないと思ってるんだけど、まずは1番になってみたいな。

なんかそれこそ私の問題なんですけどお客様を増やそうってなった時に友達とか知り合いを増やそうってなるんですけど、
大悟さんはどうやっているんですか?

やっぱりお客様からの紹介だよね。
僕の場合基本的にネットでの予約を受け付けてなくて電話かウチのホームページからしか取れないようにしてる。
それはディレクターの頃からやってて、そうやってクローズドにすることで逆に増えていった気がする。

なるほど。

まあでもカトパンの場合はまだオープンにしていないとダメだよね。
僕がもし今のカトパンくらいの年齢だったら友達を増やしに毎日どこかに行ってるかも。
もちろん技術の練習もするけどね。(笑)
昔とは時代が違うって言うけど逆にまたアナログな時代に戻ってきてると思うんだよね。

確かに!

基本美容師ってコミュニケーションがちゃんと取れないとダメだし、常に心が開いてないとダメだと思う。
パッと目が合った時に『あ、こんにちは!』ってすぐいける感じの方が良いよね。
まあタイミングとかももちろんあるけど、なるべくそういう風になった方が絶対良い。

ですよね。
ちょっと色んな所に行ってみようかな。

行った方が良いよ。
でもカトパン前よりも話しやすくなったよね。

本当ですか?(笑)

うん、なんか良い雰囲気。

ちょっと角が取れましたかね?

そうかも(笑)
うん、すごく良い年齢の重ね方をしているんじゃない?

ありがとうございます!

なんか何でも受け止めて聞いてくれそうな雰囲気あるよね。
それでこのフワッとした雰囲気からズバッとエッジの効いた提案をお客様にしたらすごく良いと思う。(笑)

頑張ります。(笑)

ちなみにカトパンが今1番やりたいことって何?

私の今の目標はヘアショーに出ることです!

おー良いね!

ずっと裏方としてヘアショーのサポートをしているんですけど、まだ自分が出る側になったことが無いので。
ヘアショーに携わるようになったのは田中幸広さんのアシスタントとしてアジアビューティーエキスポに参加したのがきっかけで、
元々あまり前に出るタイプじゃないというか興味が無かったというか。
基本サロンワークが好きでそっちを頑張りたいなっていうのがやっぱり強くて、外の仕事ももちろん好きなんですけど自分が出たいまでは思っていなかったんです。
でもそのエキスポがめちゃくちゃ楽しくて!
その当時、私がスタイリストになるちょっと前くらいだったんですけど、それまではスタイリストになることが目標で。
その時から自分もヘアショーに出たいなって思って。
また次の目標が出来た感じです!

良いじゃん!
皆んなにヘアショーに出たいって言ってる?

言ってます!
でめちゃくちゃヘアショーについて行ってます!

それが良いよ。言ってれば叶うから。逆に言わないと叶わないよね。
でさらに言ってるだけじゃなくて行動もしてるから。
絶対叶うよ!

ありがとうございます!
これからも頑張ります!
今日はありがとうございました!!

お互い頑張りましょう!
こちらこそありがとうございました!!


あとがき

お2人とも夢や目標に向かって『有言実行』で行動するエネルギーを持っていて、話を聞いているこちらも朝から元気になるような素敵な対談でした。

取材の帰り道、”私の心も軽くなった”のは言うまでもありません。

今後のお二人の更なる活躍を祈っております。

最後までご覧いただきありがとうございました!!

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