更新: 2020.09.30
2021A/W PEEK-A-BOO COLLECTION
今回は、2021 A/W PEEK-A-BOO COLLECTIONを監修した2人のアートディレクターにインタビューしました。
2人の考える、これからのヘアスタイルの事やPEEK-A-BOO STYLE “らしさ”について語っていただきました。
2021 A/W COLLECTIONお疲れ様でした。
お2人にリアルな質問していきたいと思います。
今回のコレクションに限らず作品などを作る上でイメージソースにしているものは何かありますか?
“いい仕事”を見て感動したことや教えてもらったことがベースになって、プラス自分の生きてきた中で感動したことや、雑誌を見たりテレビ、映画を観たりして良いシーンとかかな。
自分の琴線に引っかかるものが、想像力の引き出しのどこかに残っていると思うんだよね。
“今の気分”みたいな物をとらえることは大事だと思うけど、自分のスイッチをONにしておかないと見つからないとは思います。
僕もほとんど同じです。
ファッションのコレクションは年に2回とか4回とで、これが新作です!って発表があると思うけど
髪型の発表って無いですよね。でも常にトレンドを意識しながら考えています。
ヘアスタイルは洋服みたいに変えられないから難しいですよね。
PEEK-A-BOOの中で芯の部分は同じだと思うのですが、
幸広さん、福井さんは今の気分だったり、感覚的なものは、どのように作品やサロンワークに出てきますか?
それは先ほど幸広さんが言ってたことに近いですが、
経験値の浅い美容師は何ができるかと言うと、その経験値の中でしかアウトプット出来ないですよね。いかに情報のインプットをするかです。
美容歴10年以上の人は歴史を知っているので経験値が浅い美容師よりインプットが多い。
歴史や遊びを楽しんでる人は面白い作品を創るんじゃないかなと思います。
自分たちにとっては先生や先輩にいい仕事を見せてもらってきたし、いい経験をさせてもらったことが一番です。
自分たちもそうありたいと思います。
次にですが、コレクションのムービーを作る時、音楽はどのように決めていますか?
映画のタイトルバック、エンディングロールとかに使われてるエモーショナルな音は参考にしますね。
ずっと聴いてたい気持ち良さとか起承転結みたいなのがあった方がいい。
今回のコレクションのタイトルの「WISH YOU WERE HERE」はピンクフロイドの名曲であり先生の本のタイトルでもあって思い入れがあったんだよね。
“あなたに此処にいて欲しい”
人と人との距離を感じる今、ぴったりだと思いました。
実際の音は別のものだけど、エモーショナルでかっこいい感じのものを選びました。
ヘアショーだと、モデルが歩きやすいビートや綺麗に見えたりカッコよく見えたりっていうのを想像します。
案外、音から発想するクリエイションはありますね。
どうしてもこれ使いたいとか。
いつか使おうと”寝かせてある音”もいっぱいあります。笑
話は少しそれるのですが、「PEEK-A-BOOらしさ」を今のリーダーとしてどういう風に考えてますか?
僕は入社27年目で、僕が入ったときの先生は44歳だから、今の僕よりも若いんですよ。42年の歴史があるサロンって老舗サロンじゃないですか。でも第一線で活躍している美容師がどの年代でもいるのがPEEK-A-BOO だと思います。
ビジュアルイメージと企業理念っていうのはPEEK-A-BOOの培われた歴史があってからこそ、成長してきた事なんだと思います。それがPEEK-A-BOOらしさなんじゃないかな。
ジェネレーションギャップがかなりある中で、感じ方も好きなことも同じってありえないことじゃないですか?ただ言えることはPEEK-A-BOOにとって大切なことを守りながらも、新しいことにも挑戦すること。
それぞれの世代でやり方は違えど、その姿勢は同じじゃないとね。
うまくいかないから迷う、だからうまくいくまで頑張ればいい。
みんなそれぞれ違うけど兄弟みたいなもの。
なにかあれば、守るし守られるし、ファミリーってそういうものだから
作品にしても切り口はいろいろ違いますが、最終的ゴールは同じ方向を向いている。
最終的にPEEK-A-BOOブランドの話になってしまいましたが、また次回コレクションの話の時に色々聞けたらなと思います。
ありがとうございました。
あとがき
COLLECTIONの制作の裏側を知ることによりPEEK-A-BOOの強さや深さを改めて再確認しました。髪型を通して、今までの歴史やこれからの未来を作ることの大切さやteam PEEK-A-BOOを引っ張っていく先輩方の姿も誇らしく見えました。また、作品の創作プロセス、バックグラウンドやヘアスタイルへの思いなども知れて、またひとつPEEK-A-BOO全体がレベルアップできると思います。
LOOK mag. 編集部
Writer.