あらすじ
ニューヨークに暮らす27歳のフランシスは、プロのダンサーを目指している。 しかし、所属していたカンパニーから外され、同居していた親友ソフィーとも離れ離れに……。
仕事も住む場所も、そして友情までも失いそうになりながら、人生の再スタートを模索していく。 故郷のサクラメントで家族と過ごすクリスマス、弾丸のパリ旅行、ルームシェアの生活——。
様々な経験を経て、自分なりの表現と生き方を見つけていく彼女は、やがて振付師として新たな道へと踏み出していく。
印象に残ったシーン
デヴィッド・ボウイの「Modern Love」に合わせて、NYの街を無邪気に駆け抜けるシーン。
作品全体がモノクロのなか、音楽と動きで一気に“生きてる実感”が湧く名場面。 何者でもない自分を、愛しく思える瞬間にぐっときました。
美容師として気になった部分
主演のグレタ・ガーウィグが身につけるファッションは、60年代の映画からインスピレーションを得たスタイル。
- 柄物ワンピースにスパッツ重ねのレイヤード
- メンズライクなオーバージャケット
自由で、どこか不器用で、でも愛らしい。 ニューヨークの街並みに自然と溶け込む“型にはまらないおしゃれ”が魅力的でした。
あとがき
この映画は、成功する人の話ではありません。 だけど、どこか自分と似た主人公が、不器用ながらも歩みを止めない姿に、観る人はきっと救われるはず。
誰の人生にも「うまくいかない時期」はある。だけど、それを愛おしく思えるようになれたら——。
『フランシス・ハ』はそんな視点をくれる映画でした。