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WELLA TRENDVISION award 2025 | 受賞者 森田 大樹インタビュー

更新日:2025.12.14

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WELLA TRENDVISION award 2025 でシルバーを受賞し、日本2位という快挙を成し遂げた PEEK-A-BOO 銀座中央通り店・森田 大樹さん。

学生時代に客席から憧れたステージに、今度は自分が立つ側として挑み続ける理由とは? 4回目のチャレンジで見えた景色や、コンテストがサロンワークにもたらす変化について、じっくり聞きました。

―― 競技中の写真とか、何か残ってますか?

森田
当日はもうバタバタで、呼吸も整わないくらいで(笑)。
スタッフとか、アシスタントで来てくれた子が撮ってくれていると思うので、それはこれから集めてみます。

仕上がりはスマホでは撮りました。
ちゃんとした撮り下ろしはできなかったので、それはないですね。

―― そのスマホの写真は、記事に載せても大丈夫?

森田
はい、大丈夫です。全然NGとかないです。

―― 改めて、受賞おめでとうございます。正式名称は「ウェラ トレンドビジョンアワード2025」で合ってる?

森田
はい、ウェラ トレンドビジョンアワード2025です。結果はシルバーで、日本2位でした。
1位の方は専門学校の同期で、水産系出身の子なんです。同期が優勝で、自分が2位というのも、すごく不思議な感覚でしたね。


4回目の挑戦と予選の流れ

―― 今回の挑戦は何回目になるんですか?

森田
4回目です。
初めて出たのが4〜5年前くらいで、途中1年だけ出られなかった年があって、通算で4回目になります。

―― 予選の流れを改めて教えてもらってもいい?

森田
最初にフォト審査があって、そこで通過すると東日本予選。
そこで勝ち上がると、全国ファイナルに進めるという流れです。

東日本のエリアがどこからどこまでか正確には分からないんですけど、北海道から東京くらいまでで、名古屋はギリ入らなかったと思います。
それより西が西日本、みたいなイメージですね。

ファイナルに残る人数は年によって少し差があるんですけど、だいたいトータルで30人くらい。
今回は東日本が17人、西日本が13人で、ちょっと東の方が多かった気がします。

―― PEEK-A-BOO からもかなり行ってたよね?

森田
はい。ファイナルに6人出ていました。たぶん過去最多だと思います。
フォトの一次審査の段階だと、8人くらいエントリーしていたはずです。


会場・ルール・45分の戦い

―― 全国大会の会場はどこでしたか?

森田
渋谷ヒカリエです。ここ数年はずっとヒカリエですね。

―― 競技時間は?

森田
45分です。
カットからスタートして、ドライのダウンスタイルで仕上げまで、すべてその45分の中でやります。

スタート時点では髪は必ずドライの状態でないといけなくて、競技が始まってからウェットにするのはOKです。
僕は一度濡らしてから、しっかりカットしました。ドライのまま切る方もいますし、そこは本当に人それぞれですね。

―― そのあたり、ほかのコンテストとルールが違って面白いね。

森田
そうですね。
ストレートタイルで仕上げる人なんかは、そのままドライで切っていくことも多いです。

競技が終わると審査があって、そのあとモデルさんのウォーキングもあります。
当日は、会場に来てくれていたスタッフが、途中経過をずっと中継してくれていました。


くじけずに続けられた理由と、トレンドビジョンへのこだわり

―― 4回目って、普通はどこかで心折れそうだけど(笑)、なんで続けられたんだろう?
 それと、どうして「トレンドビジョン」にそこまでこだわっているのかも聞きたいです。

森田
僕が初めて「プロの美容師さんが出るコンテスト」を生で見たのが、トレンドビジョンだったんです。
美容学生の時に、代々木第二体育館でやっていた大会を見に行って、「うわ、かっこいいな」と本当に衝撃を受けました。

その年はたまたま先生のステージもトレンドビジョンであって、
「こんな世界があるんだ」と強烈なインパクトが残っていて。

そこから「いつか自分もここでゴールドを取りたい」と思うようになりました。
学生のころから、目標の一つとしてずっと心の中にあった感じです。

初めて出た時は、決勝までは行けたものの、賞は何ももらえず…。
やっぱりめちゃくちゃ悔しくて。

それに、コンテストは時間も予算も体力もかなり使うので、「ここまでやったなら来年も絶対出よう」と、その時に腹をくくりました。

2回目の時に、当時あった30歳以下の新人賞「フューチャースターアワード」をいただいて、
翌年は出張の都合で出場できず、そこで1年空いています。

ただ、その出られなかった年に、出ている人たちを見て、すごいジェラシーを感じて…。
「やっぱり自分も出たいな」という気持ちは、ずっと消えなかったです。

学生のときに「トレンドビジョンでゴールドを取る」と決めていたので、
「今年で最後にしよう」と思いながらも、結局は「ゴールド取るまではやめない」が勝って、ここまで続けてこれたんだと思います。

今回はシルバーだったので、もちろん来年も出るつもりです。


モデルとのパートナーシップ

森田
長くお願いしているモデルさんの存在も大きいです。

ずっと同じモデルさんに出てもらっていて、「このモデルさんと一緒にゴールドを取りたい」という気持ちがあるんです。
「この人だからこそ出したいデザイン」があって、モデル探しの労力も減りましたし、何より信頼関係ができているのが大きくて。

だから逆に、「来年は声をかけない」という選択肢が自分の中になくて(笑)。
「モデルさんのためにも、また一緒に挑戦したい」と思わせてくれる存在ですね。


コンテストに挑戦する意味

―― コンテストに挑戦する「意義」って、今の自分から見ると何だと思いますか?

森田
続けていく中で、そこはすごく変化してきました。

最初に美容学生としてコンテストに出た頃は、
「自分の実力を試したい」「賞を取って箔をつけたい」「自分の成長のために」という気持ちがほとんどでした。

今もその気持ちはあるんですけど、
一番大きいのは「クリエーションに取り組むことで、美容師の仕事そのものがめちゃくちゃ楽しくなる」ということです。

コンテストって、一見サロンワークに直接関係なさそうに思えるかもしれませんが、
デザインを考えるために、ものすごく頭を使って、いろんなことを勉強するんですよね。

そこで得た知識やデザインの発想は、普段のサロンワークでもお客様との会話の幅を広げてくれますし、
自分自身も「もっとこうしたい」とワクワクしながら仕事ができるようになる。

それから、「挑戦することで応援してもらえる」というのもすごく大きなポイントだと思っていて。
大人になると、誰かに全力で応援してもらえる機会って、そんなに多くないじゃないですか。
それをコンテストを通して感じられるのは、本当に幸せなことだと思います。

もちろん、何も賞をもらえなかった時は、
「自分が美容業界の中でどの位置にいるのか」がものすごく突き刺さって、悔しい思いもします。
でも、その悔しさがまた次の原動力になって、熱く仕事に向き合える。

「熱い気持ちで仕事ができる状態を保てること」
それが、今の自分にとってコンテストに挑戦する一番の意味かもしれません。


リアルコンテストとフォトコンの違い、これからの目標

―― リアルコンテストとフォトコンテストって、表現しているものも違うよね。

森田
そうですね。
写真の場合は止まっている一枚の中で、動きや躍動感をどう表現するかという部分が大きいです。

一方で、コンテスト当日は、リアルの質感や空気感をその場で作っていく。
同じ「ヘアデザイン」でも、求められる感覚が全然違います。

将来的には、フォトコンテストでも JHA のグランプリを取りたいと思っています。
ただ、その前に「リアルコンテストでトップを取れる実力をつけてから、フォトに専念する」と自分の中で決めています。

ライブの実力って、ライブでしか出せないと思うので。
そこはサロンワークの実力にも一番近い部分じゃないかなと感じています。


コンテストと日常業務の両立について

―― コンテストに出ると、どうしても他のことが圧迫されるよね。
 営業もあるし、プライベートもあるし、SNS 発信もあるし。
 そのあたりのバランスはどうしてますか?

森田
今の自分の段階では、まだ全然いけるなという感覚です。

営業もしながら、出張や撮影もあって、プラスでコンテストの準備もあるので、
動画編集がちょっと遅れちゃったり…みたいなことはありますけど(笑)、
「もう無理だ」という感じではないです。

―― やっぱり寝る時間を削ったりも?

森田
削る時はあります。
2〜3時間睡眠が2週間くらい続いたこともありましたけど、意外といけました(笑)。

その分、友達と会う時間が減ったり、「飲みに行きたいな」と思っても断っちゃうことは正直あります。
でも、長い目で見たらそれも「ひととき」だなと思っていて。

何より、自分の中でいちばん大事にしているのは「楽しむこと」です。
楽しいから、あまり辛さとか不安を感じないんですよね。

周りの人からはよく
「練習してるように見えない」
「そんなに頑張ってる感じしないのに、なんかやってるよね」
「うまいことやるよね」
って言われます(笑)。

自分では、「ちゃんとやるところはやりつつ、楽しみながら続けられているのかな」と思っています。

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