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*『有頂天家族』読まずにはいられない毛玉ファンタジー|森見登美彦 著

更新日:2025.07.11

文・写真

高崎 葵

Aoi Takasaki

記事の前編はこちら

『夜行』読まずにはいられないミステリー体験|森見登美彦 著

京都を舞台に描かれる幻想的ミステリー。PEEK-A-BOO美容師が『夜行』の魅力を語ります。

有頂天家族
著者:
森見登美彦
価格: ¥825(税込)

息抜きしたいとき、現実から少しだけ離れたいとき、スマホに飽きてしまったとき。
そんな瞬間にふと出会ってしまう、心がふわっとほどける一冊。

今回ご紹介するのは、京都を舞台に狸たちが駆けまわる、愛とユーモアたっぷりの物語『有頂天家族』。
選んでくれたのは、カフェ巡りと読書をこよなく愛するLOOK mag読者さん。
日常に少しのファンタジーを――そんな気分にぴったりの一冊です。

紹介してくれたのは、PEEK-A-BOO 銀座並木通り店の髙﨑 葵さん。ハイセンスなカットとメイクで活躍する若手スタイリストです。

あらすじ

「面白きことは良きことなり!」が口癖の矢三郎は、狸の名門・下鴨家の三男。宿敵・夷川家が幅を利かせる京都の街を、一族の誇りをかけて、兄弟たちと駆け廻る。が、家族はみんなへなちょこで、ライバル狸は底意地悪く、矢三郎が慕う天狗は落ちぶれて人間の美女にうつつをぬかす。世紀の大騒動を、ふわふわの愛で包む、傑作・毛玉ファンタジー。

この本を読もうと思ったきっかけ

私の家の本棚には、読んだ本と読んでいない本が棚の中に混ざり合っています。笑

他の本を読んでいた時に何だか読み進まず、「他の本を読もうかな〜」と思った時に読み終わった本の中に紛れていたのがこの【有頂天家族】

私は森見さんが好きなので、読んでいないものは全部読みたいと思っているので、今回はたまたまこの本だっただけです。笑

いつだって、面白い本当の出会いは巡り合わせですね。

この本の魅力は?

この本の主人公は狸。まずその時点で新鮮でそそられますよね。
「毛玉ファンタジーってなに?」と、思わず笑ってしまうような世界観にワクワクしながらページをめくる自分がいました。

京都を舞台に、狸、天狗、人間の物語が繰り広げられますが、登場人物のキャラがとにかく濃いのも面白く、想像力を掻き立たされます。

様々なトラブルが起きる中、4兄弟と母の狸の家族愛や狸と天狗の師弟愛など感じることのできる1冊で、読み終わった時にはほっこりとした気持ちに。

独特な文体で、ユーモアもたっぷりと詰め込まれ、日常の中にファンタジー要素が織り込まれリアルっぽく感じれます。

私の推しキャラは、四男の下鴨矢四郎。お兄ちゃんたちを頼る末っ子キャラがめちゃめちゃ可愛いので是非、そこにも注目してください!

本を読んだ場所

おすすめされて行ったカフェの【愛騒】

店内もお洒落でレコードのかかる店内で美味しいドリンクとフードと共に。

いつも移動中に読みますが、たまにはカフェで読むのもいいですね

こういう方に読んでほしい!

  • スマホやインターネットに疲れちゃった方
  • 現実逃避したい方
  • 恋愛系やサスペンスなどよくあるジャンルからちょっと離れてみたい方

私もよく、スマホに飽きたら本を読みます。

情報に溢れた日常に少し疲れたときは、この一冊で“狸たちの京都”を旅してみてください。きっと、心がふっと軽くなるはずです。

次に読みたい本は?

有頂天家族の続編となる、【有頂天家族 二代目の帰朝】というものがあるそうです。

すいすいと読み終えてしまった有頂天家族の続編、この熱量のまま読みたいです。

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