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2023.03.09

須賀 真之介

Japan Hairdressing Awards受賞者インタビュー

美容人の未来に祝福を。Blessing you!

『Japan Hairdressing Awards(JHA)』は、『BRITISH HAIRDRESSING AWARDS』を参考とし、1990年から日本で発足されました。『BRITISH HAIRDRESSING AWARDS』とは、1985年にスタートし、その年の英国美容界においてすばらしい才能と卓越した業績を残したヘアドレッサーを評価し、賞賛し、その名誉として”賞(アワード)”を贈るもので、英国美容界の年間行事で最も権威ある催しとされています。

我々は美容業界の発展・繁栄に寄与するために、Japan Hairdressing Awards(JHA)と呼称するイベントを開催し、年度ごとに顕著な創作活動をした美容技術者を部門別に表彰し、業界の活性化を計り、優れた若き技術者を国内外で活躍できるチャンスを与えることを目的としております。

国内の美容専門誌にクレジット(名前)入りで発表された作品及び一般公募作品を対象とし、各部門ごとヘアドレッサーごとに作品をファイル、評価し、優れた才能にスポットをあて年間を総括して”賞(アワード)”を贈り、ヘアドレッサー達の将来性を祝福する1年間のロングランイベントとなっています。

ジャパン・へア・ドレッシング・アワーズ公式サイトより

今年で33回目を迎えるJapan Hairdressing Awards(=JHA)は、いわば日本中の美容師の憧れの舞台。トライアンドエラーを繰り返し1年に1度の晴れ舞台に挑みます。圧倒的な技術と最高のセンスを融合させて、その人に合った髪型を作り出す。まさに最高傑作と言える作品がJHA受賞式の当日、東京都渋谷区のセルリアンタワー東京ホテルで発表された。会場に行かなかったたくさんの人もオンライン配信で息を呑んだことだと思います。

プレゼンターから各部門の受賞者が呼ばれていく時間の緊張感は計り知れないものだと思います。

PEEK-A-BOOからもライジングスター賞とニューカマー賞の2部門に銀座並木通り店 安斎健太郎がノミネートされていました。惜しくも受賞することはできませんでしたが、ノミネートをされただけでも素晴らいことで誇れることだと思います。次は必ずやってくれると信じています。

もうひとつ、SALON TEAM OF THE YEAR(サロンチーム賞)にもノミネートされていました。

PEEK-A-BOOを代表して、銀座並木通り店 寺岡幸紘 GINZA SIX店 森嶋謙介 NEWoMan新宿店 栗原貴史 GINZA SIX店 木下美咲 が今年は参加しました。

見事、サロンチーム賞を受賞!!!1つの作品を3人で協力しながら作り上げる事は、大変な事だと思います。本当におめでとうございます。

今回はサロンチーム賞を受賞したチームの皆さんにインタビューしたので、是非お楽しみください。


先日行われたJapan Hairdressing Awards(JHA)でのSALON TEAM OF THE YEAR(サロンチーム賞)ノミネートおめでとうございます!では早速皆さんにインタビューさせていただきます!

栗原さんに質問です!ひとつの作品を4人で作り上げたと思うのですが、その中で最も苦労した事や一人でクリエイションするのと違うポイントはありましたか?

苦労した事っていうのがそんなに無いんですけど、複数の人と撮影をするときに自分では思い描いてない化学反応というか見え方とか、自分が作品を作る時は自分の目線で見ちゃうじゃないですか?そこにプラスアルファの目線が入ってくるっていうのがチームでやるところの面白さかなと思います。あとこの4人で何年か同じタイミングで撮影してたんで、そういうところでのチームワークっていうのは一発じゃできない良さ、長年一緒にやっていたからでたのかなって思います。どっちかっていうと苦労した点っていうよりはプラスアルファの部分の方が多いかなと思います。

チームワークですね!はい!では次行きます!森嶋さん!

はい!!!!

4人が考えるクリエイションは違うと思うのですが今回の作品で4人の意見やアイデアが合致するポイントなどはありましたか?

PEEK-A-BOOらしいヘアデザインもどこかに欲しいよねってのは常に頭にあったのと、あとカットデザインをヘアデザインの中の軸として考えて足し算や引き算をしてやっていった感じです。質問なんでしたっけ?(笑)

4人の意見やアイデアが合致したポイントです!

カットを軸としてヘアデザインを作るっていうところが3人共通していました。

クリエイションの中にもPEEK-A-BOOらしさっていうのが取り入れられていたんですね!

はい!では寺岡さん!今回のスタイルの一番のポイントはどういったところでしょうか?
寺岡さんなりのポイントでお願いします

あの作品をパッと見たときにすごいいいなって思ったのがちゃんとカットされているんですけどもそんなこういい意味でエッジが効きすぎていないから色んな人が見てもすごい細かいディティールの毛流れが出ていてヘアカラーとカットの連動性がすごいやりすぎずわかりやすく入っていたのが、多分評価されてたのかなと思います。

レングスもミディアムで結構クリエイションってショートってイメージなんですけど、レングスも長めで意外でした!ありがとうございます!

次に森嶋さん!今回の作品でもいいですし、クリエイションの中で自分がインスパイアされたものはなんですか?

やっぱりPEEK-A-BOOの先輩たちの作品をもとにちょっと若さとちょっと新しさが加わって作品を作りました。

ありがとうございます!次に栗原さん!
これからクリエイションにチャレンジする人へのアドバイスだったりメッセージがあれば一言お願いします!

クリエイションって言うとハードルがすごい高いように感じるんですけど、クリエイションにも色々あると思ってて一般紙でも業界紙でもコンテストでもサロンワークでも、日々この人をどうしたらよく見えるとかどうやったら良くなるかなって考えるのって、それ自身がクリエイションだと思っています。クリエイションの幅って言うのはすごい広いと思っていて、クリエイションの作品を作りたいって言うのもいいんですけど、それだけがクリエイションじゃないかなと思うんで普段のサロンワークのところで頭を使って、もっとどうしたら良くなるのか今の職業がどうやったらよくなるのかなって言うのを考えるのがクリエイションかなって思います。あんまりハードルを高く考えずに自分のいいなって思うものをやった方がいいかなと思うのと、今色々インスパイアされるものが色々あるじゃないですか。それをやっぱ情報としてとった方がいいと思うのと自分の好きなもの嫌いなものの基準をわからないとなかなか作品って作れないので、まず色々な情報を仕入れて、そこの基準ができたら好き嫌いの基準を作ることかなと思っています

深いですね!

はい!では次寺岡さんです!最近のクリエイションの流行だったり、今回のJHAの全体の作品の傾向などはありましたか?

僕が見ていて思ったのが黒髪にプラスヘアカラーが多かった印象があります。近年ハイトーンが増えてきた中で、黒髪との相性だったりとか分量とかをうまくリンクさせて黒ありきのヘアカラーが結構多かったかなと思います。あとはヘアカラー自体に濁りの無さだったり、ハイトーンの場合そのカラークオリティの高さ、そして色の相性が良いものが選ばれたのかなと思います。

はい!ありがとうございます!
次は目があった栗原さん!
今回ノミネートされた作品でカットやカラー、パーマなどそれぞれ役割分担して施術されたのですか?

今回3作品提出して各パートで主軸になる人がいたのですが、誰がっていうのは特には意識はしていなかったです。写真ができた時にもう少しここを変えた方がいいとかというやり取りはあったけどね。まず今回はヘアとアートをテーマに作品を作っていて、僕たちの中では最初に思い描いていた絵があったんですよ。

それはどういう絵ですか?

結構シンプルに行きましたよね。黒い衣装で、造形的なものを狙っていったんですけど、それを日本人に落とし込んだ時に意外とつまらないよねってなって、結局ライティング決めるのは90分くらいかかりましたね。(笑)

一番最初に撮り始めた時はあーでもないこーでもないって衣装チェンジしたりして、それがハマって作っていった感じですね。絵ができた時にみんなで見て、もうちょっとこうした方がいいとかちょっと変えてみたりとか、、、。そこらへんの意見の出し合いがチームならではなのかな。なかなか一人でやってると衣装を変えようとかにはなるけど、一歩が踏み出しきれない。思い描いた絵があるとそれを一回壊すのは勇気がいるから、そこのところがチームでやる良さであると思う。

試行錯誤して、いろいろやっていくとどこまでやっていいかわからなくなる。なおさら一人だと正解がわからなくなったりとか、チームでやるからこそみんなで意見を出し合って、絶妙なやりすぎないバランスの取れた作品が撮れたってことですよね。

そうですね!

個々で質問していきますね。森嶋さん、チームで撮影した時にどういった役割を意識しましたか?

お弁当買ってくることです。。。笑笑笑 撮影に入る前にミーティングをして一個のゴールがないとあやふやになっちゃうので、最終的にはこれをイメージしてみんなで作りましょうという感じなんですけど、そのイメージを僕が見つけました。 

そうなんですね!次は木下さん、今回メイクで参加していたと思うんですけど、クリエイションのメイクでしたがどういったポイントだったり、サロンスタイルでのメイクとの違いを教えてください。

今回の作品がヘアとアートを組み合わせたような作品だったので、いつもと違った感じにしたくてシールをアイラインがわりに使って、角度が決まってからシールをずらしたりしながらバランスのいいようにしたのとサンロスタイルの撮影の違いは、ライティングがすごく明るかったり、暗かったりすることがあるので一回撮ってみてみて目で見た感じで色を足していったりすることを意識しています。

サロンスタイルとかって薄くして少しずつ足していくけど、クリエイションは一発でライティングを見てここ!といところにのせていくんですね。

右と左で光の当たり方が違うのでこっちは薄くてこっちはすごく濃くしないと同じに見えなかったりするのでちょっと変えています。

ありがとうございます。次は栗原さん、クリエイティブの撮影ではショートのスタイルでエッジのスタイルがすごく多いイメージなのですが、今回のミディアムの作品で撮るポイントやレングス的に難しかったなぁと思ったことはありますか?

重く見せないように見せようかなと思って、ショートとかボブとかがPEEK-A-BOOでは多いじゃないですか。普通のサロンスタイルでロングの作品は久しぶりに撮影するとなんか難しいと思ってて、目で見た時はふわふわして可愛いのに写真で見ると重く見えたり。サロンスタイルを撮影するときと似ているんですけど、重くなるポイント、軽くしたいポイントが事前にわかっているからそういうのができるんですよね。だから全部がつながっているんです。一発で撮ろうとするときに、レングス的にぼてっと重く暗く見えちゃうからあのレングス設定は難しいところでしたよね。

あの角度って絶妙だと思うのですが、あの角度に決まるのにどれくらい撮ったのですか?

3枚くらいです。笑

えっっっ!!?!!?!?!笑

そんなに撮っていないですよ。もう絵と角度は見えてたから!今携帯があるから、モデルさんの仕込みが終わった段階である程度、この角度が決まるなってポイントを何個か押さえておけば、撮影になったときのアングルの失敗がそんなにないかな。もちろんやってみて違う時はありますけど、事前に携帯でポーズと角度と髪の構図があるなら見せ場が絶対あるとおおう、そこの絵作りがある程度明確になっいると楽かもしれないですね。

事前準備大事ですね。ありがとうございました。沁みました。
次は寺岡さん!クリエイションを今までもしてきていると思うんですけど、寺岡さんのインスピレーションだったり、こういつところから刺激を受けて撮影していますというのがあれば教えてください。

そのときの自分の気分を一番大事にしていて、人それぞれアプローチの仕方は違うと思うんですけど、今はこれだなっていう感じるものと、得意技術、そのときに協力してくれるモデルさんとを混ぜて出来上がる感じです。あんまりインスピレーションを決めすぎてなくて、例えば美術館でやっているのを観に行って、この色合いいいなってなったら、今回はこういうヘアカラーでやろうかなってなります。カラーが見やすいスタイルはあんまりレイヤーが入ってると違くて、長めがいいかなとか。結構そういう意味では柔軟かなと思います。あんまり決めすぎてないですね。

一つのインスピレーションからいろいろなものに連動して新しい発見があったりするわけですね!

栗原さんがいったみたいにみんながつながっているので、サロンワークでどういうふうに切って、どういうふうにカラーしようかなとさほど変わらないと思います。

クリエイションってなんだろうって考えるんですけど、人それぞれクリエイションって思うものがみんな違うっていうのが今回チームでやったことで新しい発見があったこととか、それぞれチームでやるから見えたこととか一人でやるとは違って、何か得たものがあれば教えてください。では目があった栗原さんお願いします。笑

コロナのスタートしたときにこのメンバーでやり始めて、2019年の3月。3年前くらいにこのメンバーでやって、きっかけを作ってくれたのが寺岡で、その時はチーム賞っていうのがまだなくて個人のクリエイションを高めたかったりがきっかけだったんですけど、チームでやっていくことの大変さっていうよりは、個人のスキルを高めていく段階でチームでお互いの作品見て、髪、洋服、ライティングを意見を元々出し合っていたんで、自ずとそういうチームになっていきました。

長いんですね。

毎月のようにやっていた。多いときは月2でやっていたり、コンテストの直前は結構やってましたね。

このJHA撮影している時の緊張感や雰囲気、気持ちをことを教えてください。

ノミネートはされないといけないよね。って多分みんな思っていたと思います。

確かに! そこの緊張感はあったよね。(笑)

PEEK-A-BOOの看板で出すとか、プレッシャーはありましたね。

そうなんですね!
ありがとうございました、質問は以上になります。みなさん改めておめでとうございます!

ありがとうございました!!!

あとがき

今回のJHA受賞者の皆さんにインタビューをして、まず美容に対する姿勢や熱意をすごく感じました。

そしてチームで一つの作品を創ることで新しい発見やアイデアが生まれるという良さも改めて感じることができ

ました!来年もどんな素晴らしいクリエイティブな作品が創られるのか楽しみです。

ありがとうございました。

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shinnosuke suga

PEEK-A-BOO AVEDA アトレ恵比寿
PEEK-A-BOO新時代を担う”LOOK mag.”初代編集長