あらすじ
1983年、北イタリアの避暑地。 17歳のエリオは、考古学者である父の助手としてアメリカからやってきた大学院生オリヴァーと出会う。
最初は距離のあったふたりだが、自転車での散策、湖での水泳、文学や音楽の共有を通して、やがて特別な感情が芽生えていく。
しかし、夏の終わりが近づくにつれ、ふたりの時間にも静かな別れの気配が忍び寄る——。
印象に残ったシーンと感じたこと
ピュアであるがゆえに、どこまでも切ない。
一見静かな映画だけど、エリオの目線や声のトーン、ふとした仕草のすべてに“恋する痛み”が詰まっていて、胸がぎゅっとなりました。
特に最後のシーン——暖炉の前で涙をこらえながら微笑むエリオの姿には、言葉にできないほどの余韻が残ります。
美容師として気になった部分
80年代のイタリアの空気感がそのまま詰め込まれたファッションとヘアスタイルがとても魅力的。
- エリオのカーリーヘア+オールバックセット
- ボーダーTシャツにレイバンのサングラス
- オリヴァーのビッグシルエットのラルフローレンB.Dシャツ
- トーキングヘッズのライブTシャツやラコステのポロなど
今見ても古くないスタイルばかりで、美容師としても刺激の多い一本でした。
この映画を通して感じたこと
恋愛の形に“正しさ”なんてない——そう思わせてくれる映画です。
LGBTQ+の要素を含みつつも、それを超えて「誰かを強く想うこと」そのものの純粋さと儚さが胸に響きます。
音楽、風景、空気、そして沈黙までもが感情を語っていて、まさに“五感で味わう映画”。
あとがき
サウンドトラックの美しさも忘れられません。 スフィアン・スティーヴンスや坂本龍一の楽曲が、感情の機微と見事に重なり合っていました。
誰にも話したくないけど、誰かと分かち合いたい——そんな気持ちになる映画。
『君の名前で僕を呼んで』は、観るたびに新しい感情に出会わせてくれる、そんな不思議な力を持った作品です。