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フランスの魅力に迫る|王侯貴族の世界と芸術に触れる優雅な旅レポート【後編】

更新日:2024.08.04

Writer. 杉本 光

文・写真

杉本 光

Hikari Sugimoto

記事の前編はこちら

フランスの魅力に迫る|王侯貴族の世界と芸術に触れる優雅な旅レポート【前編】

フランスといえば、美しい風景、豊かな歴史、そして美味しい料理。今回私は南仏からスタートし、ニース・モナコ・アヴィニョンと巡りながら、建築、美術、グルメといったフランスの多彩な魅力を存分に体験してきました。 この記事(前編 […]

フランスといえば、美しい風景、豊かな歴史、そして美味しい料理。今回私は南仏からスタートし、ニース・モナコ・アヴィニョンと巡りながら、建築、美術、グルメといったフランスの多彩な魅力を存分に体験してきました。

後編では、ヴェルサイユ宮殿やモン・サン・ミシェル、ルーブル美術館など、フランス文化を語る上で欠かせない名所を巡った後半4日間をご紹介します。前編に続き、歴史・建築・美食・芸術を通じて、五感で味わったフランスの魅力を深掘りしていきます。

4日目|ヴェルサイユ宮殿とシャンボール城を巡る、王の栄華に触れる日

この日はフランスの王政時代を象徴する2つの建築、「ヴェルサイユ宮殿」と「シャンボール城」を訪れました。贅を尽くした宮殿建築と、王たちの権力を感じさせる壮麗な空間に、ただただ圧倒されました。

ヴェルサイユ宮殿|鏡の間とマリー・アントワネットの私室

太陽王ルイ14世が築いたヴェルサイユ宮殿。まず目に飛び込んできたのは、広大な敷地と手入れの行き届いた幾何学的な庭園。音を立てながら吹き上がる噴水が、空に映える白い建物をさらに際立たせていました。

内部で特に印象的だったのは「鏡の間」。当時は非常に高価だった鏡が一面に張り巡らされており、政治的・経済的なフランスの威厳を世界に誇示するための空間だったとされています。

また、「ナポレオン1世と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠式」の複製画も鑑賞。原画はルーブル美術館に所蔵されていますが、細部の違いを見比べるのも面白い体験でした。

マリー・アントワネットの寝室では、きらびやかな王妃としての公式な部屋のほか、彼女が好んで使用していたというミントグリーンを基調とした私室がとても可愛らしく、個人的にも印象に残る空間でした。

また、当時は王族の暮らしがある程度「公開」されており、例えば王妃の出産時には多くの貴族が立ち会っていたという話には驚かされました。

シャンボール城|ルネサンス建築の傑作と王の狩猟拠点

午後は、レオナルド・ダ・ヴィンチの設計思想が生かされたとされる「シャンボール城」へ。パリ市内と同じくらいの広さを誇る敷地に、まるでファンタジーの世界から飛び出してきたかのような姿が現れました。

この城の最大の見どころは、中央にある「二重螺旋階段」。上下で人がすれ違わずに移動できる設計で、当時の建築技術の高さと美学が融合した傑作です。

フランソワ1世によって建てられたこの城ですが、実際には7週間程度の狩猟のためにしか使われなかったという事実にも、当時の王の富と権力を感じます。

館内ではタブレットの音声ガイドを使用でき、建物の細部や歴史についての理解が深まりました。

5日目|神秘の孤島モン・サン・ミシェルと絶景に出会う日

この日は朝からノルマンディー地方へ移動し、海に浮かぶようにそびえる「モン・サン・ミシェル」を訪れました。曇り空の下、海辺の冷たい風が吹く中で見る修道院の姿は、まるで夢の中の風景のようでした。

歴史と伝説に包まれた修道院

モン・サン・ミシェルは長い歴史を持ち、かつては修道院として、また監獄として使われていた時期もあります。特に印象に残ったのが、建築の成り立ちにまつわる伝説です。

ある日、オベール司教の夢の中に大天使ミカエルが現れ、「この岩山に私を祀る聖堂を建てなさい」と命じます。司教がそれを無視したことで、ミカエルは3度目の夢でオベールの額に指をかざし、稲妻を走らせた——という物語。その証として、頭に穴の開いた司教の頭蓋骨が今でも期間限定で展示されています。

曇っていて、海辺なので寒かったです。
遠くから見ても近くで見ても本当に素敵でした。
修道院として使われたり、監獄としても使われたそうです。
なぜこんな場所に大聖堂を作ったかという歴史があるんですが、それがすごく面白かったです。

修道院の上から見渡す海の景色は絶景で、時間帯によって潮が満ち引きするため、訪れるたびに異なる表情を見せてくれます。島内にはホテルや飲食店、お土産店も並び、観光地としての魅力も充実しています。

昼食&夕食:地元の味を堪能

昼食は「Restaurant Les Terrasses de la Baie」で。干潟を眺めながらいただく郷土料理は、寒さを忘れさせてくれるほどの美味しさでした。

店名:Restaurant Les Terrasses de la Baie
住所:3025 Grande Rue, 50170 Le Mont-Saint-Michel, フランス
Web:https://lemontsaintmichel.info/rooms/restaurant-les-terrasses-de-la-baie/
Tel:+33 2 33 89 02 08

夜は「Hotel Le Relais Saint-Michel」で、名物のオムレツとムール貝を。ボリュームたっぷりの料理と窓から見えるライトアップされたモン・サン・ミシェルの姿に、旅の感動が一層深まりました。

Web:https://lemontsaintmichel.info/en/rooms/hotel-le-relai-saint-michel
住所:La Caserne, 50170 Le Mont-Saint-Michel, フランス
Tel:+33 2 33 89 32 00


6日目|芸術の宝庫ルーブル美術館とパリの街歩き

この日は早朝からルーブル美術館を訪問。入口ではすでに長蛇の列ができており、人気の高さを実感しました。館内は想像以上に広く、すべてを回るには3日かかるとも言われています。

ルーブル美術館

世界的名作の数々を目の前に

「モナ・リザ」をはじめ、「サモトラケのニケ」「ミロのヴィーナス」「岩窟の聖母」など、世界的に有名な芸術作品を間近で見ることができました。特に「皇帝ナポレオン1世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠式」や「グランド・オダリスク」は、絵画の大きさや色使いに圧倒されます。

食と街歩きの魅力も満喫

昼食は「Restaurant Chez Claude」で名物エスカルゴを堪能。店内は落ち着いた雰囲気で、フランスらしい上品なひとときを過ごせました。

お昼はエスカルゴ

店名:Restaurant Chez Claude
住所:151 Rue Saint-Honoré, 75001 Paris, フランス
Web:https://restaurant-chezclaude.com/en
Tel:+33 1 42 60 20 14

その後はエッフェル塔を遠くに眺めつつ、市内をのんびり散策。夜はセーヌ川沿いの「Polpo Brasserie」で海鮮ディナーを楽しみました。

店名:Polpo Brasserie
住所:47 Quai Charles Pasqua, 92300 Levallois-Perret, フランス
Web:https://www.polpo-brasserie.fr/en/
Tel:+33 1 41 34 32 86

7日目|自由行動と日常に溶け込むようなパリ体験

最終日はパリ市内を自由行動。地下鉄での移動に少し緊張しながらも、無事に観光を楽しむことができました。

オペラ座とサント・シャペル

映画『オペラ座の怪人』で有名な「オペラ・ガルニエ」では、運よく設営中の舞台も見学できました。客席上部にはシャガールが描いた天井画「夢の花束」が広がり、愛をテーマにした色彩豊かな世界が印象的でした。

続いて訪れた「サント・シャペル」は、ステンドグラスの美しさに圧倒される礼拝堂。聖書の物語が細かく描かれ、幻想的な光の空間に包まれました。

地元のグルメとショッピングも満喫

昼食は人気店「CHARTIER」で。昔ながらの雰囲気が残る大衆食堂で、行列ができるのも納得の美味しさでした。

店名:CHARTIER
住所:7 rue du Faubourg Montmartre, 75009 Paris
Web:https://www.bouillon-chartier.com/en/
Tel:+33 1 47 70 86 29

その後は古着屋巡りや「アンジェリーナ」でのお土産ショッピングも楽しみました。偶然立ち寄った公園ではクリスマスマーケットが開催されており、パリの日常に溶け込むような楽しい時間を過ごせました。

フランス旅を終えて

帰国便はパリ発のエールフランス直行便。7日間の旅を振り返ると、フランスの奥深い文化、歴史、美食に触れられたことは何よりの財産となりました。

これからフランスを旅する方には、ぜひ「ちょっとだけ下調べ」してから訪れることをおすすめします。そうすれば、現地での出会いがより深く、より特別なものになるはずです。ボン・ボヤージュ!

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