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2024.09.06

須賀 真之介

美容師として人として、どこまでも成長し続けます by 菅野 夏帆

今回の「LOOK at me !」 は一見クールですが笑顔が可愛いく、シュールな事が大好きなアトレ恵比寿店 菅野 夏帆さんと、様々な講習に引っ張りだこでたくさんの趣味を持つ、銀座中央通り店 高橋 学さんと対談しました。

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菅野さんがスタイリストになる前のモデルをカットする際に高橋学さんの作品にいつも目を引かれ、参考にしていたみたいです。なかなか話すタイミングが少なかったお二人ですが、今回の企画で話をする事ができ、とても大きなテーマも飛び出る回でした。

是非最後までご覧ください!


本日は宜しくお願い致します。

学さんの作るスタイルがすごく好きで、アシスタントの時のチェックを受ける時にホームページをみて、私が選ぶ参考画像が目に留まるものが学さんの作るスタイルが多くて、ずっとお話してみたいと思っていました!

ありがとうございます!

ひとつ目の質問なんですけど、作るスタイルに個性を感じて、一目見ただけで学さんの作るスタイルだなっとなんとなくわかる感じがしていて、私も私の作ったスタイルっていうのがわかるようなスタイルを作っていきたいんですけど、それをどうやって生み出しているのかを教えていただきたいです!

なるほど。

確かにお客さんとかでも新規の人とかでご来店されて、なんで指名してくれたか聞いたときに、スタイル1個のこの感じが良いとかではなくて、目に止まったスタイルが僕のだったっていうことが結構多いかな!僕がスタイルを作る時に気をつけるとこも、そこで例えば撮影する時とかにこのモデルさんだったら、ここの部分をきゅっとしようとか、ここはちょっとラインをこう作ろうとか細かい具体的なことを考えて作るよりも、なんとなく空気感のバランス、ていうのを意識してるのが多いかな。

空気感のバランス、、。

僕は結構モード系が好きなんだけどファッションも好きだし。でもゴリゴリなストイックなモードも好きだけど、もう一方で、動物好きだし、植物好きだし、何か地球っていう自然環境をすごくリスペクトしているのでモードなんだけど、ちょっと力抜けてるようなものがすごく好きなの。
なので、ヘアスタイルを作るときに何をすごく注意してるかというと、なんか全体的に緩さと、ちょっとしたストイックさのバランスというのを意識してる。なんか、ストイックな雰囲気な人だなぁと思ったら、緩めに作るし、この人なんか緩いなぁと思ったら、ちょっとこう部分的にラインを作ったりストイックのフォルムをもきゅっとさせてあげたりとか、なんかそういう要素を入れていくってバランスを見るようにしてる。
お客さんやる時なんかも結構決めにいかないカットをすごくするのね。

面白いですね。つい決めたくなってしまいます。(笑)

それは僕らみたいなサロンワーカーとヘアメイクさん仕事って何が違うんだろう?みたいな事とかを考えたことがあって、例えば僕のお客さんのタレントさんとかでヘアメイクさんと直接接するようなことがある方はいるから、そういった方と話してる時に「ここはこうやって、こっちのパターンもできた方が良いですよね?」とかコミュニケーションをとって選択肢を与えれる。
PEEK-A-BOOのカットは結構キュッと切り込んだようなカットがベースだけど、若い方だと少し伸びたくらいが良かったりもして、わざと”決めにいかないカット”をするかな。
WEBアカデミーでアップされている動画でも、70センチカットしたんだけど、それもわざとバッサリ切ったけど決めにいかないカットをしてるんだよね。
色んなお客様がいるからなんとも言えないけど、お客様が再来店した時に「伸びたくらいが丁度良いので少し伸ばします!」って言われた時は、ちょっと負けたなと思うわけ。短くしたけど、もう少し短いのもしてみたいな、もっと短いショートヘアだとどんな世界が見えるんだろう。とか思わせたい。

私達もお客様もその方が楽しいですね!

だからスタイルチェンジする時は、わざと決めたいところの長さよりちょっとゆるく作ることを意識しているね。
ちょっとモードなストイックな部分と、一方でちょっとゆるくて自然を感じられたりとか動物的な優しさを感じられるような事を意識してます。

そうなんですね、決めにいかないカットって深いですね!

ファッションフォトがすごく好きで、例えばVogueとか ELLEとかを開いて雑誌の何をみるかというと、広告をめちゃくちゃ見てる!
あの広告ってなんとなく街を歩けば、表参道にも銀座にもどこにでもバーンって貼ってあったりするじゃない?
あの広告を一枚つくる上で莫大なお金がかかってる。
それのヘアメイクを担当したことのあるデザイナーさんとちょっと知り合いで、例えば2000何年にグッチの広告、ヘア、メイキャップ、フォトグラファー、スタイリスト、それぞれ大きなお金をもらってパリに集まって一つの広告を作る時に、ギャレンっていうヘアメイクさんはそこで何をしたか。
ギャレンはモデルをみて髪を濡らしてオールバックでGO!っていう事をした。
多額の金額をもらって僕達がヘアを担当することになったら、普通は、どんな凄い事をしてやろうか。どんな新しいことしなきゃいけないんだろう。って考えてしまうよね!?
でもそういうことではなくて、ギャレンにとってはオールバックにする手段はいくつかあったと思う。だけど、ポマード使う?ジェル使う?ワックス使う?その中でギャレンにとってはただ水で濡らしてオールバックにする事がベストだったんだと思う。

経験がないと選択肢って増えないですよね。

撮影が進むにつれて髪の毛が乾いてきて、表面にディティールが段々出てくる。それって美容学生でもできる技術だけど、でもその表現をするというアイデンティティは美容学生では出てこなくて、何年も何十年も積み重ねたアイデンティティの中から出てくる!
僕の友人でも元々青山の有名サロンにいた子で、2〜3年で辞めてロンドンで路上カットをして、そこで色々なヘアメイクの人と知り合ってちょっとしたチャンスを掴んで。
実際ヘアメイクの現場に行って何をしたかというと、寝癖のままのモデルが来て、「うん。今のままが良いよ。今がベスト」って言ってそのまま撮影に入ったら、そこにいた大御所のヘアメイクさんが「彼は何者だ!?」ってなって、そこから引っ張りあげられたっていうことを友人に聞いて、やっぱり技術ってやりすぎたりすることは重要ではなくてどこか抜いたりする事が重要だなっていう事があるよね! 

結構勇気がいることだと思います。
もっとシンプルでいいってことですね!

ちょっと遠回りしちゃったけど、雑誌の広告で何をみるかっていうと、あれは街を歩いていたりしていて、いつもと同じ感じだなって思うのではなくて、広告を作るには多額のお金がかかっていて、さらに沢山の人が絡んでいるから、拘りがないわけがないんだよね!それに気づけなかったらプロじゃない!
前回のヴィトンと今回のヴィトンの広告でヘアスタイルのディティールは何が変わったんだろう!?って、ちょっとカーリーになった?ちょっとドライになった?それをVogueにしてもELLEにしても広告の所をめちゃくちゃみる。
あとは自然を感じる旅をする!自転車にも乗るし。
自然環境を愛でて動物を愛でて。Instagramで猫の動画をみて。(笑)
そうゆう、自然とか地球とか動物とかに対する愛情ていうのと、ちょっとストイックなモードというのを常に育んでいる。
セリーヌだったらサンローランだったらいいけど、僕はそうゆうのは好きじゃないな。ちょっとどっかで抜いて甘さを作るようにする。
1番、そこを気にしてる。
そっから先のディティール、どこで長さを切るかとかはその先で決める感じ。
モデルやお客様はめちゃくちゃ見て、ハードとソフトで分けると凄くわかりやすいよ!
どっちの要素が多いかで、見極めてるよ。
日本人は出過ぎたくないタイプの方が多いから、だからバランスを取るようにしてる。
たまに行き切った方が好きな人に対しては振り切って施術することもあるけどね。

確かに、写真を見てて、女性らしさもあるけど芯のある強い感じもあるなと感じてました。勝手にですけど。(笑)

ミルボンさんのDAで賞を頂いた作品があるんだけどあれは久々に”かわいい”に振り切った。
あれはウクライナとかの問題もあったりしてたし、平和っていうのをひとつテーマにして、(ザステージフォーザフューチャー)っていうフレーズをメインテーマにして、未来のステージっていうのを風船に入れて自分の未来を膨らませているっていうようなムードでやったんだよね。
サブテーマは、ウクライナのことって悲しいっていうのもあって、愛の象徴はピンクで、幸せの象徴は白で鳩!だからモデルさんに羽が生えて見えるような白い洋服を着てもらって白い風船にピンクの文字とピンクのヘアカラーでソフトに振り切ったんだよね。だからコンセプトを重要にしてるよ!
でも、それを探すのも時間かかるよね!

コンセプトも美容の知識だけでは足りないし、もっと色々なものをみて知ってるものが多くないと作れないですね。

自分らしさを客観視で伝えてくれてわかる時はあるけど自分でわかるようになるには少しずつ気づいたら出来上がってくるものだと思う。
自分ではまだ自分らしさはあまり感じてないかな?
自分の中でリスペクトしてるものとか、ある?
人じゃなくても、物でも人種でも国でも動物でもなんでもいんだけど。
いわゆる好きでいんだけどね。

リスペクトしてる物ですか?
難しいですね!

菅野さんは、紫が好きなイメージあるな!
大野さんにイラストを描いてもらってる洋服も紫だったしね!
キーカラーは紫だよね!?(笑)

こうゆう色も好きですし、変な形のものが好きです!(笑)

わかる!なんか、そんな話をしたことなし一緒に働いたこともないけど、地元も近いし、モデルさんもやってもらったこともあるし、Instagram見てたりしてても、この子大人しそうにみえるけど凄くシュールなもの好きなんだなっていうのも凄くわかる!
シュールなの好きだよね?(笑)

はい!シュールが好きなんです!(笑)

わかるわかる!
それも、ひとつの抜けじゃない?
それは僕が感じるっていうことは作品と一緒で人間にでてるっていうことじゃない?少しずつ!
それは、ヘアスタイルに反映されてくると思うんだよね。

本見たりとかもそうだし、経験とかが全て詰まって今の学さんが出来ていると思うんですけど、アシスタントを終えてスタイリストになりたての頃にどんな事をしていましたか?

スタイリストのなりたての頃は、まず集客は2ヶ所でしていたな。
1日1人もお客さんを呼べなかったんだけど。
「1日1人も呼ぶこと出来ないんだ」って思ってそれで、30日間で30人呼ぶようにしたのがひとつ最初のハードルだったかな。

私もスタイリストになった初月に同じこと感じました。地方から出てきて友達も少ないし、、何よりたくさん美容師がいる中で私を選んできてもらうってほんとすごいことなんだなと思います。先輩方みんなすごいです。

あとは、夜クラブで集客したりしてたな。週に2〜3回行って最低でも2時まで活動してた。
その集客もある程度成功して、ずっとやり続けていった時に出会いがあって、1人の人がめちゃくちゃ紹介してくれて、その人が50人くらいは紹介してくれたかな?

50人?!すごいですね!

でも、それだけだと限界を感じていて、若い人は自分の集客だけで来てくれるわけだから、反対にいったらまた違う人に集客されたら流れてしまう。
当時は自信がなくて、ショートやボブが上手くなりたくてめちゃくちゃ練習はしたけど、ウィッグだと限界があって1番上手くなる方法はなんだろう?って考えた時に実際にお客さんをやって生え癖とか実践的にやりながら上手くなりたいなと考えたんだよね。

髪質や骨格で全然違いますもんね!

それこそ今で言うと特化型の美容師っていうのが当たり前だけど、当時から僕はそれをやっていて、ホームページにショート・ボブならお任せ下さいって書いて、超苦手だけどハッタリで書いてたな。
そしたら、ショート・ボブのお客様が来てくれるじゃない?そしたら、そこで練習できるなと思ってやってたよ。やっぱりこれだけのスタイリストの人数がいる中でカラーもできます、ショートもできます、ロングもできますってみんな書きたいけど、それは絶対埋もれるなって思った。だから、何かを捨てなきゃいけなくて、夜クラブで集客を続けていればロングの子は捕まえられるからロングは捨てたんだよね。
ショート・ボブが上手くなりたかったから、そこに絞ってやるようにした。

どの技術も好きでなかなか絞るのが大変で、、でも苦手なスタイルに特化する発想はなかったです。

実際にショートとボブが上手くなるためには年配の人とか主婦の人を切らないとダメだなと思って、銀座まで一本でこれて尚且つ30分以内で来れるところそれで、また掘られてない場所を考えて、考えた結果、巣鴨で名刺を配ってた!

えー!巣鴨ですか!

これはデビューする前の先生のアシスタント時代に月例会終わりの何もない時とかに巣鴨に直行してやってた!巣鴨って実際に1人暮らし物件って多くて、年配の方のイメージはもちろんあるけどそうじゃない人達も集まるなと思っていたんだよね。
隣の駅の大塚に行ってしまうと池袋に流れちゃうし、駒込とかになると結構下町になってくるんだよね。そうするとミドルエイジぐらいの人があまりいないから、巣鴨という街で開拓されてない場所に目をつけてやっていた。
あとは、色々な人の出張について行っていたかな。自分のメインの出張なんてなかったのに、3ヶ月ずっと休みを取らずに動いていたよ!めちゃくちゃありがたかったよ!

それは最高ですね!勉強できる時間が増えますね!

高澤さんのメインの出張をやりたいし堀内さんのも、福井さんのも、松村さんのも、舞床さんのも。
当時は欲求がすごくて全部やりたいと思っていた。(笑)
アシスタント業だけで月火が全部埋まるってかんじだった!そのとき伊東さんのアカデミーのアシスタントもやっていた。
カラーもすごくやっていて、自分の単価を上げたいと思っていたときに、カットはそう簡単に上げられないけどホイルワークなどを良くやってた。
メインのアシスタントをつけれる立場ではなかったけど、めちゃくちゃ面倒見ながら夜通し教えてたりしてから「学は、メインつけていいよ!面倒をたくさんみてくれてるから。でも自分が暇な時はしっかり他を手伝うように促してね」って堀内さんとか、山崎さんに言われてて、その当時に最初に手伝ってくれてたのが山本真資くんだった。
僕がいなくても、ハイライトを表面だけに貼るっていうのをすごく教えて実際にやってもらっていたよ。

逆に、今は菅野さんには何やってるの?

とにかく、上手くなりたくて練習してます。

大事だよね!今ってSNSのことを頑張るのもすごく大事だし、アシスタントの子にもよく言うのは、昔に比べるとインプットの効率はものすごく上がっているのね。他の企業とかでデジタルツールをうまく活用しているところはたくさんあるし。ただ美容業界と他の業界との違うところは、他の業界はデジタルツールで積み上げたものを先輩から引き継ぐ時にそのまま引き継いでブラッシュアップしていくけど、美容師って結局自分ができないとだめだよね!?
だから、どんなに効率の良い教え方をされたとしてもそれを引き継いで先輩のノウハウの上に自分が載せていくことができなくて、結局自分が感覚的に技術ができないといけないし、自分でゼロからやらないといけない。それがほかの業種と違うところ。

たしかに、すごく簡単そうに先輩がやっていて私もできると頭では思ってしまうけど、いざやってみるとできないことって沢山あります。

すごく世の中は便利になっていて効率的にはなってるけど、人間はアップデートされていないから、指が11本や12本になってるわけじゃないじゃない?腕も3本になってないし、脳のボリュームも増えてないよね?
だから技術を身につけるスピードも変わらない。それの鍛錬の時間も変わらない。
だから僕らの職業は価値がある。
YouTubeやInstagramなどデジタルツールは便利になっていて、「なんかできそう!」「なんか理解できた」と言うところまでは早いんだけど、それでできる気になってしまうと良くない。
それができるつもりになってしまうのは、ギャレンがグッチの撮影で水でオールバックにしたというところで、水でオールバックにしてに関しては何それ?理解できないとはならないけど、その場になった時にその選択ができるかどうか。それは技術を身につけるっていうところに関しては、先生の時も堀内さんの時も同じで自分に身につく時間っていうのは絶対変わらないんだよね。だって人間は進化してないからね、だから練習は大事!
今、自分が課題に感じている技術はある?

今はまずは、もうちょっとしっかり基礎を固めたいと思ってます。どんなベーシックなスタイルも自信持って切れるかというと、少し不安はあるなと思っていて、PEEK-A-BOOの技術になってしまうんですが、そこを自信もってしっかり切れるようになりたい。

すごい真っ当なことを…言ってる。(笑)

凄いその通りだと思う。
数をやることが本当大事だよね。
上手い人ってみてると、パネルの移動とかステムの位置とかに凄く拘って工夫してる感覚はあるけど長さでは迷ってないよね。
例えば、下からハの字ですくい上げて切る時に、一回下で長さを確認してからすくい上げて切るっていうことをしてないよね!?
エレベーションを溜めていくのか、少しずつ上げていくのかリフトアップしながらちょっとずつ縦にしていくのかとか。

ひとつひとつの流れがスムーズで無駄がないですよね。どの技術も難しいのに、、、。

前髪切る時とかもそうだけどね、長さで迷わないよね。それは圧倒的な数だと思うんだよね。
決まる長さがあるよね?さっきの話だけど、決める長さで切らないでっていう話だけど、それは逆に決まる長さがわかっているっていうことになる。
それをわざと抜く。それは、やっぱり数をやることが大切!
先生のスタイルとかもそうだけど必ず決まる長さで切っている。それは頭皮からのシェープの距離とか、自然とそうなっていてそうゆうのは体に身についてやっていることだとおもう。
長さを測って切ることはできるけど、理論的には理解できているけどそれを感覚的にそこにもってこれるのは、単純に数をやってでしか埋められないと思う。
さっき話したように、人間は能力はあがってないからね。だから、練習はたくさん必要だよね。決まるながさを身につけるというのは数をやらないと身につかないと思う。

集客ももっと頑張らないとなと思うんですけど。今26歳なんですけど、25歳の時に読んだ本で70歳まで生きるとして、35歳までは往路だから、そこまでに自分がどうなりたいかを決めておくと良いというのを見て。私はあと往路が9年あるので、今年は自分の子供のところとかを無くして人としての基盤をちゃんと作るというかそうゆう年にしようと思ってます。

美容(仕事)とは関係なく、今の自分の目標みたいな事ありますか?

僕はスタイリストになってずっと目標にしてたのは、銀座PEEK-A-BOOのアイコン(アイコニック)になるっていうことを意識してた。
自分の中で政治じゃないけど、声の届く人間になりたい。
ちょっと闇っぽいけど、自分の人生にそこまで期待してないわけね?

いい人生にしたいって思うと期待してしまうのが普通ですよね。

色々な物事を刹那的に考える事から、すごく燃えやすいけど、くだらないなって考えちゃったりするわけね。
例えば、夏休みの最後に来た時に凄く楽しかったけど、突然現実に戻されるじゃない?確かに思い出としては残ってるけどもう切り替えていなきゃいけないじゃない?その瞬間って凄く夏休みを刹那的に感じる。だから、自分の人生もそうだろうなと思ってる。すごく楽しいことあるしゴルフ好きだし写真好きだしおしゃれ好きだしね。買ってすごく満足したけど、時間が経つとそれも普通になってまたそれも刹那的だったりするしだから、僕は自分の人生っていうものにそもそも期待をしていない。

期待してしまうから上手くいかなかった時すごく落ち込むことあります。今聞いてて、私ちっぽけだなって思いました。(笑)

じゃあそういった時に、例えば自分が1という生命でこの世に生まれたときに1.1以上の働きができなかったら、地球規模で考えるとマイナスじゃん!?
この投資失敗だよね?なんか刹那的でドライな考え方だけど、凄くみんな投資してくれてるよね。
親も投資してくれてるし、PEEK-A-BOOも育ててくれてるし、色々な人が僕のことを助けてくれてる。
だから、悪いことをしたりマイナスに働きかけたりしたら、地球規模でいうとマイナスなのよ。

落ち込んでる場合じゃないですね。

だから、1.1以上にならないとダメなわけで、だから、自分もうまくいきながら誰かのためになるということが、結局それが社会貢献になるとは思うんだけど、それを突き詰めて考えていくと、声が届く人間になる。
なんか壮大な質問だから答えも壮大になってるけど大丈夫?(笑)

地球規模の話になるとは思ってなかったです。(笑)

それぞれ年表があって、その中に高橋学に会いましたということが記された時に、その時に勇気をもらいましたとか助けてもらいましたとか、ベーシックのカットを教わりましたとか、アシスタントになりました、とかなんでもいいけど一人一人の年表に名前が刻まれるって事が目標!

多ければ多いほど自分がいち生命として生まれた事に対して意味があるしちゃんと成功した事になるなって思ってる。
自分の人生を楽しく豊かにというのは誰でも簡単にできるから、それだけだとそれは実はすごく刹那的だなと自分は思っている。
自分がこれ欲しい、あれやりたいとかは叶っちゃえばなんだったんだろうって思うけど、それよりかは誰かと一緒に仕事したり色んなことをシェアしたりしながら「うまくいったね」「めちゃくちゃ良かったね」とか言いながらお酒飲んでご飯食べるのが1番好き!
壮大な質問だから壮大な答えになっちゃったけど、簡単にざっくりいうと社会貢献になるよね。なんかしらの形で社会貢献していきたい。
地域規模で考えたら、岩手で産まれて岩手が僕という人間を輩出してくれたけど、僕は東京に来て仕事して東京に吸収されてしまっていから、それが過疎化につながったりしている。1を輩出したからそこにちゃんと旨味として返していかないといけない。それが地域貢献になるよね。それは人っていうだけではないけれど、家族だったり今いる周りの子を育てるのもそうだし、地域っていうのもそうだし会社という単位でもそうだしね。
自分1っていう中で、それを必ず1.1以上返しましょうっていうのが僕の中での考え方かな。

壮大ですね。(笑)
こんな話ができて私は嬉しいです!!

だって壮大な質問なんだもん!(笑)
自分を育てる事がすごく大切で、人を育てることも大切だけど、自分が育たないと人を育てられないからね、自分で自分を育てましょうって感じ!
だから色々なところに行って色々なものを食べてとかね。
色んなところに行ってるけど、もう一生来ない、二度と来ないと思っていってる。
だって行きたいところは沢山あるしね!
そうすると中途半端なことはしないよね。
例えば宿とかもいいとこ泊まろうとか、ご飯もいいとこで食べようとか一生来ないと思って旅をして、あとは、【ここも誰かのふるさと】と思って旅をするのが僕の中で必ずテーマにしてる。

なるほど、どれも特別に感じてきますね。

例えば、ちょっとした駄菓子屋さんが、ここの駄菓子屋さんで凄く思い出を刻んだ高校生がいるんだろうなて思うと、そこの駄菓子屋さんにいるだけですごく重みがあるというか感じる事が変わってくるし、踏切渡るにしてもそうだし、自分のふるさとだったら帰った時にさ、ちょっとしたスーパー寄るだけでもなんかこう、ジーンとすることあるじゃない?それって誰にでもどこにでもあることだから、自分が旅をする時にはここも誰かのふるさとって思って旅をしてなるべくたくさんのことを感じてそれを自分に取り込んで、それをヘアスタイとか、ライフスタイルに反映させたりとか、お客さんと共有する。

なんか、もう番組できますね!構成できあがっちゃってる感じです。(笑)

最後に、自分(菅野さん)は仕事以外であるの?

自分が出来上がることってないと思うんですけど、今の自分のベストな状態を作る。仕事も人としても。
ベストな自分を作って、お客様とか、人がそこに集まってくる事が1番の目標です。

人間としての価値観、人として良くなりたいっていう事だよね。
ギャレンの仕事を教えてくれたニューヨークの知り合いの美容師さんがいるんだけど、その人から教わった事で、【ミューズを3人持ちなさい】て言われた。
ミューズは変わっていいけど、今の自分のミューズを3人持つ。
要するにリスペクトする人を3人もって、その人だったらどうするかを考える。
実在の人でなくても良いんだけど、自分のミューズにした人ならどうするかを考える事でその人に近づいていくから、価値観が変わったり達成されればまたミューズは変わる。
沢山持ちすぎると混乱するし、1人だと幅が狭い。人間性を育むという事が目標ならば、自分の中でミューズをつくると良いかもね。誰っぽいっていうのがあるとちょっと意識は変わっていくよね。

広い視野で物事を考えたり判断したりできそうですね!
ありがとうございます!

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shinnosuke suga

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PEEK-A-BOO新時代を担う”LOOK mag.”初代編集長