April
03
Thursday
7°C Clouds
Tokyo

share

Home > 趣味は別腹 > もう一度人生を始めたくなる物語『株式会社タイムカプセル社』|喜多川泰 著

もう一度人生を始めたくなる物語『株式会社タイムカプセル社』|喜多川泰 著

更新日:2022.11.12

文・写真

高橋 未有

Miyu Takahashi

記事の前編はこちら

クスッと笑って元気になれる一冊『時をかけるゆとり』|朝井リョウ 著

今回も高橋さんに、最近読んだ本を紹介してもらいます。史上初、平成生まれでの直木賞受賞者【朝井リョウ】による学生時代の体験に基づいた作品です。

株式会社タイムカプセル社
著者:
喜多川泰
価格: ¥1,650(税込)

少し息が詰まったとき。なんとなく気分を変えたいとき。あるいは、新しい一歩を踏み出そうとするとき。 そんな瞬間に、ふと読みたくなるような一冊があります。

今回ご紹介する『株式会社タイムカプセル社』は、そんな“人生の節目”にそっと寄り添い、静かに背中を押してくれる物語です。読んだあと、きっとあなたの中で何かが変わるはず。

未来へつなぐ“手紙”が人生を変える
──『株式会社タイムカプセル社』

人生に行き詰まり、職も家族もすべてを失った主人公・英雄(ひでお)。そんな彼が新たに再就職したのは、「株式会社タイムカプセル社」。その会社の業務はなんと、“配達不能”と判断された手紙を、直接本人の元へ届けに行くというもの。

配達先は国内外さまざま。旅の中で出会う人々や、それぞれの手紙に込められた想いに触れながら、英雄自身の心も少しずつほぐれ、変化していきます。

「人生の再出発」や「自分と向き合うこと」がテーマになっており、読む人の背中をそっと押してくれるような物語です。

この本を読もうと思ったきっかけ

美容室の店長におすすめしてもらい、なんとなく手に取ったのがきっかけでした。普段あまり本を読む習慣がない自分でも、読み始めたらスルスルとページが進んでいきました。

この本を読んでみて、好きな場面は?

好きなシーンはたくさんありますが、特に心に残っているのが終盤の「その先の光」という章(P283〜)。

“読みながら、英雄は溢れる涙を止めることができなくなった。”

この場面では、主人公がようやく自分自身の本当の気持ちに気づき、それまで押し殺していた感情に素直になって行動を始めます。その変化の瞬間がとてもリアルで、美しくて、涙が出るほど感動しました。

こんな人におすすめ

  • 最近モヤモヤしている
  • 自分の生き方に迷っている
  • 「人生をやり直せたら…」と思ったことがある
  • 人と人のつながりを信じたい

この本は、そんなあなたに静かに寄り添ってくれる一冊です。 文章も優しく読みやすいので、読書初心者の方にもおすすめです。

読み終えた場所

旅先の「ふふ河口湖」で読了しました。自然の中で読むストーリーとしてもぴったりで、景色と本の世界がリンクして、より深く感情が染み込みました。

次に読みたい本は

次に読んでみたいのは、同じ著者・喜多川泰さんの『運転者』。こちらも店長からおすすめされた一冊で、今から読むのが楽しみです。

まとめ

人生を変えるきっかけは、案外こんな一冊の本だったりするのかもしれません。もしあなたが今、少しでも立ち止まっているのなら、『株式会社タイムカプセル社』はそっと背中を押してくれる存在になるはずです。

Weekly Ranking

shinnosuke suga

PEEK-A-BOO AVEDA アトレ恵比寿
PEEK-A-BOO新時代を担う”LOOK mag.”初代編集長